VIVA MEXICO!2

tamamora2004-09-22

少し遅めの起床。地下鉄を乗り継ぎ、日本大使館などがある小ぎれいな一角に。ここにある旅行代理店には日本人スタッフが常駐している。カンクンまでの航空券を購入。手痛い出費となったが、さすがにカンクンまでの25時間バス移動は避けたかった。街を歩いていると、メキシコは車優先の社会だと気づかされる。信号がないところでは道路を横断するのにも一苦労だ。一度、親切なお兄さんが車を止めてくれたが、その途端にクラクションがすごい勢いで鳴り響いた。
続いて、北バスターミナルから1時間ほどバスに揺られてテオティワカンへ。途中、車窓から見えたのは山肌に並ぶ無数の石造りの家。貧富の差が激しいこの国でいったいどれだけの人があそこに暮らしているんだろうか。首都の華やかさを見てきた直後だっただけに複雑な気持ちになった。

テオティワカン遺跡は紀元前2世紀ごろ建造された宗教都市国家。高度な文明を生み出したテオティワカン人が滅亡とともにどこに消えてしまったのかは全くの謎で、後に訪れたアステカ人がこのピラミッド群を太陽と月の神話の舞台にしたという。なんて予備知識はともかく、ただただスケールの大きさに圧倒された。広大すぎる敷地を歩き回り、太陽のピラミッドの急な階段(248段)に上る。売り子のおっさんが話す怪しい日本語「ほとんどタダ」「妾にどう?」などが面白い。アステカ模様のネックレスとオカリナを買う。このオカリナは地下鉄の扉に挟まり粉々になってしまうのだが。
帰りのバス停付近のレストランのメニューに日本語の説明を加えて欲しいと頼まれる。地球の歩き方と旅の指差し会話帳を見て、振り仮名とその料理の内容物を書いてあげた。素朴で可愛らしかったなぁ、顔にバンソウコウをつけた女の人。

ホテルに戻ったのは21時ごろだった。Grekoに電話して、これから飲む約束をとりつける。待ち合わせして地下鉄に乗り、小さなロックバーに。メキシコ国内のロックはもちろん、U2NIRVANADEEP PURPLEなどの生演奏が聞けた。コロナやネグラ・モデロを何本も飲んで、みんな相当酔っ払う。会話の内容がどんどん過激に。はじめのうちはGrekoの身の上話やメキシコの文化の話をしていたのに、気づけば下ネタ三昧。特にたくちゃんが酷かった。酔っ払うと理性を忘れた猛獣と化すのね。途中、少しの間テーブルに乱入してきて一緒に飲んだケイシーっていうブラジル人女性がいたのだけれど、「たぶん、セックスできますー」なんてGrekoが言うもんだから、ますますたくちゃんの暴走に火がついてしまった。電話を掛けにいったきり、30分、3時間も戻ってこなかったケイシー。Grekoが何度、電話してもつながりませんでした。
ようやくホテルに戻ったのは4時過ぎ。ホテルについてもなかなか彼は帰ろうとはしなかった。家近いはずなのに。「大丈夫です」と繰り返しながら、一緒に眠ろうとする。ここまで親切にしてもらったのに帰ってくれとは言い出しにくくて、そのままに。それにしても翌日の仕事、朝10時からって言ってたのに大丈夫だったのかな。携帯何度も鳴ってたよ。うさんくささをかもし出しつつ、たまにドキッとする一言を口にするGreko。「世界のなかに一人ぼっちです」とか。両親を事故でなくし、兄弟もいないらしい。はじめ会ったときはスペイン系白人のボンボンかと思っていたが、大分苦労もしているようだった。飲みに連れて行ってくれて、素直に感謝したい。